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1 はじめに
この文書では、Microsoft Windows XP Professional上でMicrosoft VirtualPC
2004を用いてオープンソースの基本ソフトを稼働することについて記述しています。 |
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2 VirtualPCをインストールしたきっかけ
仕事上、複数の基本ソフトを同時に使って試験をする機会が増えてきました。そこで安価な中古PCを購入し、ハードウエア的に独立した、試験環境を構築しようと考え、購入を開始しました。試験ですから中古PCの処理速度で十分ですし、むしろ高性能ではない方が試験には好都合なこともあります。
ハードを揃えるうちに困ったことが起きました。電力と発熱の問題です。パソコンを増やすと消費電力はどんどん増えます。最近のPCはたいへんな熱を発生します。熱源はPCのCPU部分だけではなく、HDDの発熱もたいへんなものです。
このまま増やし続けるには、電力系の整備が必要になりそうでした。思案しているときに、ふとパソコンショップで見かけたのがVirturlPCです。以前はvmwareを使ったこともあります。Microsoft
は当然MS-DOSやMS Windows のように、自社プロダクトのみをサポート対象にしています。LinuxやFreeBSD、NetBSDはサポート対象外です。しかしこれらのオープンソースの基本ソフトも、殆どのPCで動作するので、試してみることにしました。 |
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3 MS VirtualPCとは

図:パッケージ写真
VirtualPCとは、一つのWindows 2000|XP Professionalパソコン上で、仮想的なパソコンを複数台動かす為のソフトウエアです。VirtualPCを導入することで、一台のパソコン上で複数の基本ソフトを同時に動かすことができます。各基本ソフトは一つのウインドウの中で起動する仮想パソコンにそれぞれインストールします。

図:Windows XP Professional上で動作する98とNT Workstation
Microsoftは新しい基本ソフトを数年おきに発売しています。しかしアプリケーションソフトがその都度新しい基本ソフトに対応することはたいへんです。店頭で販売するソフトウエアは、新しい基本ソフトに対応しなければ売れないので、新しい基本ソフトに対応したものが販売されますが、自社で開発した業務ソフト等の場合はそうもいきません。当然、開発した当時の基本ソフトで動作するように作っており、新しい基本ソフト上での動作検証および修正には費用が必要となるからです。一方、古い基本ソフトは販売終了後は入手できません。しかし、ユーザは実績のある古いソフトを、基本ソフトを変更することなく、そのまま使い続けたいのです。
Microsoftは、その要望に答える為にVirtualPCを販売を開始しました。ユーザは古いソフトは仮想パソコン上の古い基本ソフト上でそのまま使うことができるのです。VirtualPCはconnectix社がMacPC上でWindowsを使う為の製品として開発し著名でした。Microsoftが2003年に開発元のconnectix社を買収し、Windowsパソコン版を5月に再発売したものです。
以下の写真では、Windows XP Professional上で、三つの仮想パソコンが立ち上がっており、それぞれ異なる基本ソフトが動作しています。
1.NetBSD1.6.2
2.RedHat Linux 7.3
3.FreeBSD 4.9
図:Windows XP Professional上で動作する三つのUNIX系OS
MicrosoftのVirtualPC製品紹介
http://www.microsoft.com/japan/windows/virtualpc/default.mspx
MicrosoftのVirtualPC技術概要
http://www.microsoft.com/japan/windows/virtualpc/evaluation/techoverview.mspx
(*)このページからVirtual PC Technical Overviewのダウンロードが可能。
WindowsPCハードウエア上で仮想パソコンを実現するソフトウエアとしては、vmwareもよく知られています。vmwareはWindows上だけではなく、Linuxvmwareは世界最大規模のストレージ専門メーカーであるEMCに買収されましたが、事業は独立して継続しているようです。
vmware社の製品案内(英語)
http://www.vmware.com/products/
日本語での製品案内
http://www.networld.co.jp/vmware/main.htm |
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4 VirtualPCのインストール
VirtualPCが動作する基本ソフトは以下の二つです。
Windows 2000 Professional
Windows XP Professional
(*) Windows XP Home Editionは未対応。
| ホストの主なハードウエア |
| BIOS |
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| CPU |
Celeron 2.0 GHz |
| メモリ |
512M |
| HDD |
IDE 80G |
| CD-ROM |
IDE LG |
| Video |
VIA S3 |
| LAN |
VIA |
| Sound |
VIA |
VirtualPCはWindows XP Professionalにインストールしました。インストールは一般のWindowsソフトウエア同様の手順であり、簡単に終了します。 |
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5 MS VirtualPCの環境概要
VirtualPCを起動するとWindowが起動しBIOSが立ち上がります。VirutualPCのBIOSはAMI
BIOSでデフォルトでCDからブートします。
VirtualPCの主なハードウエア環境は以下の通りです。
| BIOS |
AMI BIOS |
| CPU |
ホストと同じ |
| メモリ |
設定値 |
| HDD |
Virtual HD |
| CD-ROM |
IVirtual CD |
| Video |
S3 Trio64 |
| LAN |
DEC/Intel 21140 |
| Sound |
SoundBlasterISA版互換 |
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6 MS VirtualPCへの基本ソフトの導入
導入したい基本ソフトのCDを入れてVirtualPCを起動すれば、基本ソフトの導入が始まります。あとはPCに導入するときと全く同じです。ただインストールには時間がかかります。
資料1:オープンソース基本ソフトから見たVirtualPCのデバイス
NetBSDのdmesg
FreeBSDのdmesg
Linuxのdmesg

図:NetBSD1.6.2でのtop。
図:FreeBSD4.9でのtop。
図:RedHat Linux 7.3でのtop。
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7 オープンソース基本ソフトの動作感
導入後はVirtualPCを起動すれば、完全な基本ソフトが動作するのでとても便利です。NetBSDやFreeBSDのコンソール型画面を見る限り、描画は遅い方です。ホスト側からtelnetで接続した画面の方が軽快に感じます。ただ、描画に関しては、調整の余地はあるかもしれません。
Windows XPのタスクマネージャでパフォーマンスを観察すると、VirtualPCの画面にフォーカスが当たっているときには、CPU使用率が高くなり(写真で山谷が続いている部分)、フォーカスが外れているときには大幅に低下します。

VirtualPCの画面にフォーカスして、画面のキャプチャを実行しましたが、何故かVirtualPCの画面単体をキャプチャすることができません。VirtualPCの画面からフォーカスを外すとキャプチャできます。とはいえ、Windows
XP上にVirtualPCのBIOS画面や各種基本ソフトのインストール画面が表示でき、かつ画面キャプチャできることで、インストール経過の画面保存も可能となり、マニュアルの作成も簡単になります。 |
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8 複数基本ソフトのネットワーク接続
VirtualPCそれぞれにMACアドレスの異なる独立したLANカードが割り当てられます。このインターフェイスはWindows
XPの一部ではなく、仮想パソコンでのみ知ることができます。その為仮想パソコンに対しても、IPアドレスを任意に振ることやDHCPによるアドレス取得も可能です。

図:NetBSD1.6.2でのifconfig。固定IP。
図:FreeBSD4.9でのifconfig。DHCP取得。
図:RedHat Linux 7.3でのifconfig。DHCP取得。 |
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9 各基本ソフトの便利な点
いつでも必要な基本ソフトが手元にあることはたいへん便利です。もちろん古いアプリケーションを動作させることも有益です。開発者にとっては、同じ基本ソフトでも開発環境と実行環境では動作が異なる場合も多く、独立した試験環境をソフトウエアのみで構築できることはとても便利です。今後、オープンソースとMicrosoft
Windowsの各種基本ソフトをインストールする予定です。 |
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10 改訂予定
各種実行速度の測定は未了です。今のハードウエアは仮住まいなので、PCハードウエアを更新した上で、幾つかのベンチマークソフトで評価する予定です。次版より順次公開していきます。仕事柄UNIX系基本ソフトのGUIは殆ど使わないので仮想PC上でのXwindows等、GUI系の性能評価はしません。 |
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11 改訂記録
2004年9月7日 公開開始。 |